何故か COMPASS 蔵書票
コンパスと言えば、かつてデザイン科の学生だった頃製図の授業があったのですが、当時はPCの普及する前の時代だったので、全て手書きが当たり前でした。定規とコンパスを使い正確に線を描かなければならないのですが、私はこの作業が大の苦手で、教授にボロクソにけなされ、課題も未提出で単位を落とした暗い思い出があります・・・。蔵書票に描かれたコンパスは、建築、設計、デザイン関連の職業の他、数学、幾何学、気象・天文学...
View Article蔵書票の海
蔵書票に描かれた海景の中で最も多いのが船の票で、大航海時代から近代まで多種多様な船舶が描かれて来ました。また神話や物語における海のシーン、たとえば海神ポセイドンや人魚等も多く描かれていますが、それらの蔵書票では海は背景であり、あくまで脇役にすぎませんでした。やはり小さな蔵書票の画面内に海を描くにはスケールの点で無理があったのかもしれません。しかし本来海はあらゆる生命の母であり、様々な象徴的意味も持っ...
View Article蔵書票乗物図鑑.4 自動車クラシック編
建築やファッションと同様に、交通、輸送手段の進化過程も蔵書票に反映され描かれています。船舶は最も古くから造られ進化を遂げて来ましたが、陸上交通としては牛馬等の動物が永く使用されていました。近代に入ると鉄道が発達し、続いて自動車、飛行機の時代が訪れますが、自動車、飛行機は実用化されてまだ歴史が浅いので、蔵書票に登場するのは20世紀以降になります。描かれた当時は最新の文明の利器であった自動車も今では素敵...
View Article蔵書票ファッションプレート レトロ編
かつて蔵書票に描かれる女性像と言えば神話の女神や物語の登場人物等がほとんどでしたが、19世紀なりますと恋人や家族、女性の票主等、同時代のリアルな女性像も多く描かれるようになります。それらに描かれた女性達は当然制作された当時のファッションに身を包んでおり、国、時代、流行によって変化する服や髪形が、蔵書票の中にファッションプレートのように記録されているのです。 やはり最も細密にファッションを描いたのは...
View Articleスポーツと蔵書票
連日リオオリンピックで盛り上がる今日この頃でございます。一般大衆が競技としてのスポーツという概念を持つようになったのは、クーベルタン男爵によって近代オリンピックが提唱された19世紀末頃からだそうです。それ以前の運動行為は戦闘の訓練や実用の為の修練、賭け行為のゲームといったもので、ルールも統一されていない未整理な分野でした。蔵書票というジャンルはどちらかというとインテリ系の文化でしたので、体育会系の絵...
View Articleアール・ヌーボーの蔵書票
19世紀末から20世紀前半にヨーロッパのアートシーンで大流行したアール・ヌーボー様式は、蔵書票のデザインにも大きな変革をもたらしまた。石版画や印刷技術の大きな進歩もあり、それまでの紋章型中心のシンプルなデザインから、人物や文学性を大胆に取り入れた自由で装飾的なデザインの絵柄が作られるようになったのです。蔵書票作家の中にもFranz von BayrosやHarold...
View Article空飛ぶ機械
太古の昔から飛行は人類の夢であり、天空への憧れは幾多の神話、物語を生み、その夢が現実となった現代においても、空を飛ぶ事はまだまだロマンであり続けています。時代を写す鏡でもある蔵書票には、文明の進歩によって刻々移り変わる様々な飛行機の姿が描かれていますが、どんなにテクノロジーが進歩してもイカロスのように自分の翼で飛行する夢は無くならないようです。 日和崎尊夫 Alberto Lima 作者不明
View Articleギャラリー青騎士 蔵書票のギャラリーです
当研究所が所蔵する蔵書票を常時展示、販売するギャラリーが北鎌倉にオープンしました。17世紀からアールヌーボー時代の西洋蔵書票の名品、川上澄生、関野準一郎、畦地梅太郎ら日本の作家、Julian Jordanov、David...
View Articlethe doors of perception 蔵書票の扉
その扉は知識の大海への入り口なのか、それとも懐かしき誰かの家の扉?入り口は同時に出口でもあり、出発と帰還のゲートなのです。「Knock、and it shall be opened unto you...
View ArticleAlphonse Mucha の蔵書票 その2
ミュシャはイラストレーター、デザイナーとして大成功しましたが、ポスター、広告等のグラフィックデザインが主流で、蔵書票は極親しい知人の為にしか制作しませんでした。ミュシャが制作した蔵書票リストミュシャが1903年から1925年にかけて正規に制作した5枚の蔵書票 1.パトロンの Khuen-Belassi伯爵 1910年 2.アポロ銀行頭取の ApolloRuzicka氏 不明 「ヘルメス」...
View Article2017年酉年 鶏の蔵書票
あけましておめでとうございます本年も蔵書票研究所を宜しくお願い致しますさて今年は酉年ですが、酉とは鳥全般では無く鶏(にわとり)に限定されています。鶏は貴重な食用資源ですが、古くから朝を告げる縁起の良い鳥とされ、胸を張る颯爽とした姿と、意外と勇猛な性格なので紋章にも少なからず描かれています。もちろん東洋、日本では干支の動物ですので、蔵書票にも比較的多く登場する鳥なのです。 河内成幸 鈴木紀子...
View Article関野準一郎のアヴァンギャルド
関野準一郎(1914-1988)青森県出身の関野準一郎は18歳で日本版画協会展に入選し、昭和14年25歳で上京しました。棟方志功、恩地孝四郎、今純三らに師事し、木版画だけで無く銅板画、リトグラフなど様々な技法を追及し続けました。その作品は人物、静物、風景、街景、抽象と多岐に渡り、浮世絵を思わせるクラシカルな作品から、色彩も構成もダイナミックで超モダンな作品まで、とても同じ作家とは思えない程多様な作風...
View Article蔵書票ファッションプレート レトロ編
かつて蔵書票に描かれる女性像と言えば神話の女神や物語の登場人物等がほとんどでしたが、19世紀なりますと恋人や家族、女性の票主等、同時代のリアルな女性像も多く描かれるようになります。それらに描かれた女性達は当然制作された当時のファッションに身を包んでおり、国、時代、流行によって変化する服や髪形が、蔵書票の中にファッションプレートのように記録されているのです。 やはり最も細密にファッションを描いたのは...
View Articleスポーツと蔵書票
連日リオオリンピックで盛り上がる今日この頃でございます。一般大衆が競技としてのスポーツという概念を持つようになったのは、クーベルタン男爵によって近代オリンピックが提唱された19世紀末頃からだそうです。それ以前の運動行為は戦闘の訓練や実用の為の修練、賭け行為のゲームといったもので、ルールも統一されていない未整理な分野でした。蔵書票というジャンルはどちらかというとインテリ系の文化でしたので、体育会系の絵...
View Articleアール・ヌーボーの蔵書票
19世紀末から20世紀前半にヨーロッパのアートシーンで大流行したアール・ヌーボー様式は、蔵書票のデザインにも大きな変革をもたらしまた。石版画や印刷技術の大きな進歩もあり、それまでの紋章型中心のシンプルなデザインから、人物や文学性を大胆に取り入れた自由で装飾的なデザインの絵柄が作られるようになったのです。蔵書票作家の中にもFranz von BayrosやHarold...
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View ArticleAlphonse Mucha の蔵書票 その2
ミュシャはイラストレーター、デザイナーとして大成功しましたが、ポスター、広告等のグラフィックデザインが主流で、蔵書票は極親しい知人の為にしか制作しませんでした。ミュシャが制作した蔵書票リストミュシャが1903年から1925年にかけて正規に制作した5枚の蔵書票 1.パトロンの Khuen-Belassi伯爵 1910年 2.アポロ銀行頭取の ApolloRuzicka氏 不明 「ヘルメス」...
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