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Channel: 蔵書票研究所 鎌倉
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汽車を待つ君の横で僕は…Otto Ubbelohde

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Otto Ubbelohde1867-1922
オットー・ウベローデはドイツ、マールブルグ出身の画家です。
バウハウスの前身ワイマール大公サクソンスクールで学び、ミュンヘン芸術アカデミーに進学しました。
当時流行の先端だったユーゲントシュティールに影響を受け、ミュンヘンでは分離派やダッハウの芸術家コロニーと関わる等、様々な前衛的な芸術運動に参加し、新進気鋭の芸術家として将来を嘱望されていました。
ところが1897年、何が彼の心境を変化させたのか、一切のしがらみを棄てヘッセン州ゴスフェルデンの田舎で結婚し隠遁生活を始めます。イラストや蔵書票等のグラフィックの仕事をしながらヘッセン地方の風景画を描き続けました。
1906年頃から1909年までの3年間、彼の代表作となるグリム童話の挿絵に取り組みます。彼の描いたグリム童話の世界は、ヘッセン地方の風景と風俗をベースに描かれており、ロマンチックかつメランコリックな世界観が評価され、この仕事で彼の名は世界中に知られるようになったのです。
彼の蔵書票は挿絵と同様、メランコリックな詩情があり、深読みすると彼が都会を棄てた理由がなんとなく見えて来るような気がします。
 
ペンとインクによる線の世界です 空の線表現が彼独特です
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なのにあなたは田舎へ行くの
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手向ける花は誰の為
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グリム童話的世界です
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彼の代表的蔵書票です
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若き日のウベローデです
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