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Channel: 蔵書票研究所 鎌倉
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さまよえるワーグナーの騎行

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Richard Wagner 1813-1883は言わずと知れたドイツの大作曲家です。
タンホイザー、指環4部作、トリスタンとイゾルデ等の楽劇は現代でも超人気曲です。
ワーグナーは19世紀後半から既にドイツ、ヨーロッパを中心にカリスマ的な人気があり、ルードヴィッヒ2世、ニーチェ、ボードレール、ヒトラーなどもその信奉者でした。しかし音楽的には天才でしたが、その人物はかなり破天荒だったようで、様々なスキャンダラスな逸話も残されています。
その熱狂的なファンをワグネリアンと呼びますが、蔵書家の中にもワグネリアンはかなり存在したようで、多くの蔵書票にワーグナーの肖像や彼の作品世界が描かれています。ドイツではワーグナーに関連した蔵書票だけを集めた展覧会も開かれている程です。斯く言私もワグネリアンの端くれでして、少なからずコレクションしています。そんなわけで生誕200年を記念して今回はワーグナー関連から選んでみました。
ちなみに指揮者はベタですがショルティと最近はレヴァインをよく聴いてます。
 
ラインの黄金よりヴァルハラ城です  Karl Ritter
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これもリングですねワルキューレの一場面だと思います   Emil Doepler  は絵画も素晴らしいです
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ワルキューレです 少し太めです   B. Liebig
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さまよえるオランダ人    Franz Stassen絵画で素晴らしいワグナー世界を描いています
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これもヴァルハラ城ですね   Bruno Heroux
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極めつけはBayrosです 奥さんがヨハン・シュトラウスの娘だった関係か音楽関係の蔵書票も多いですね。1年位ですぐ離婚したそうですが
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哀しき酔っ払い伝説 Léo Schnug

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Léo Schnug1878-1933
レオ・シェヌグは1878年、ドイツに近い現在のフランス領アルザス地域圏ストラスブールで生まれました。
幼い頃に父親が精神病で隔離され、姉妹も病で無くした彼は母親一人の手で育てられました。大変貧しい生活ながら、苦労してストラスブールの装飾美術学校で学び、早くから才能を認められドイツのミュンヘンアカデミーに進学します。
少年時代にストラスブール市立劇場の裏街に住んでいた為、オペラの衣装や小道具に囲まれて育った彼は、ヨーロッパの古代衣装や武具、装飾、紋章等に興味を持ち造詣を深めました。その後ユーゲントシュティールの雄ヨーゼフ・サットラーのグループで研究を続け、中世社会のビジュアル化において多くの学術的実績を残しました。
第一次世界大戦が始まると従軍画家として戦地へ赴きます。戦場での過酷な体験のせいなのか、精神を病んだ父親と同じ道を辿る恐怖からなのか、その頃から大量の飲酒を繰り返すようになります。そしてついに重度のアルコール中毒となり、193355歳でこの世を去るのです。
彼の残した絵画、壁画、風刺画、多くのグラフィックデザインや蔵書票は、その確かな技量と考証によって現在でも高く評価されています。
 
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彼の癖なのか、左から眺める形が多いのです。心理学的に何かあるのでしょうか
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なんとなく此処ではない何処かに思いを馳せているようです
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漫画っぽい画風です カリグラフィーも魅力です
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色のセンスは現代的ですね
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第一次大戦は人類が体験した初めての大量破壊兵器による近代戦でした。ドイツ軍はかなり悲惨な戦況だったようです。レオが夢想した、騎士たちによる古き良き時代の戦闘とはあまりにかけ離れた戦場の現実に、彼の繊細な心は打ちのめされたのではないでしょうか。せめてもう10年制作を続けていたら・・・。
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レオの肖像写真です

汽車を待つ君の横で僕は…Otto Ubbelohde

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Otto Ubbelohde1867-1922
オットー・ウベローデはドイツ、マールブルグ出身の画家です。
バウハウスの前身ワイマール大公サクソンスクールで学び、ミュンヘン芸術アカデミーに進学しました。
当時流行の先端だったユーゲントシュティールに影響を受け、ミュンヘンでは分離派やダッハウの芸術家コロニーと関わる等、様々な前衛的な芸術運動に参加し、新進気鋭の芸術家として将来を嘱望されていました。
ところが1897年、何が彼の心境を変化させたのか、一切のしがらみを棄てヘッセン州ゴスフェルデンの田舎で結婚し隠遁生活を始めます。イラストや蔵書票等のグラフィックの仕事をしながらヘッセン地方の風景画を描き続けました。
1906年頃から1909年までの3年間、彼の代表作となるグリム童話の挿絵に取り組みます。彼の描いたグリム童話の世界は、ヘッセン地方の風景と風俗をベースに描かれており、ロマンチックかつメランコリックな世界観が評価され、この仕事で彼の名は世界中に知られるようになったのです。
彼の蔵書票は挿絵と同様、メランコリックな詩情があり、深読みすると彼が都会を棄てた理由がなんとなく見えて来るような気がします。
 
ペンとインクによる線の世界です 空の線表現が彼独特です
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なのにあなたは田舎へ行くの
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手向ける花は誰の為
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グリム童話的世界です
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彼の代表的蔵書票です
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若き日のウベローデです
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ドイツのどてらいヤツ Wilhelm Jondorf

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Wilhelm Jondorf (1890-1957
ドイツ、ニュールンベルク出身のユダヤ人だったウィルヘルム ヨンドルフは、画家、イレストレーター等のデザイン系の仕事だけでなく、詩人でもあり、作曲、演奏(フルート)も出来るマルチクリエーターでした。それだけでなく出版社を経営し、自からデザインしたグリーティングカードを販売し実業家としても成功していました。奥さんを早く亡くしましたが、2人の息子にも恵まれました。
しかし時代は徐々にきな臭くなり、第二次大戦が始まりドイツはナチスに支配されます。ユダヤ人迫害の端緒となった、193811月の「水晶の夜事件」の前日、ヨンドルフ一家は財産も会社も全て捨てイギリスへ逃れます。なんとかロンドンで一から事業を再開しますが、イギリスが参戦するとドイツ出身の敵性外国人としてマン島の収容所へ送られてしまうのです。終戦後ヨンドルフはロンドンで再びデザインカードの会社を立ち上げ成功します。再婚もします。この時年齢は50代半ばでした。なんともヴァイタリティに溢れた不撓不屈の人生を歩んだ人です。
そんなヨンドルフのデザインした蔵書票は、波乱の人生からは想像出来ない繊細で乙女チックなデザインなのです。
 
                           大島弓子さん?
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                    さくらももこさん?
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                                サンリオ?
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かわいくておしゃれでモダンなセンスです
 

Coat of Arms 紋章の美学

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蔵書票が生まれた15世紀から19世紀後半位まで、最も多くデザインされたのが紋章型蔵書票です。紋章Coat of Armsとは本来騎士の持つ盾の事なのですが、図像としての紋章は個人や家系、ギルド、組織、軍隊等の識別マークとして使われていました。ですので蔵書票としての流用に大変都合が良かった訳です
西欧では古くから紋章学が確立されており、そのデザインの意味とルーツが学問として研究されています。国によっては紋章庁なんてのが有り、戸籍のように管理もされているのです。
単純な図柄も多いのですが、凝った紋章には様々な情報が込められています。名前はもとより、一族のルーツや領地、個人の人格、宗教、生業、趣味志向までが象徴的な図柄に表される場合もあるのです。
紋章型蔵書票には票主のモットー(座右の銘)を直接書き込んだものも非常に多く存在します。その多くはラテン語の筆記体で書かれている為、語学に弱い私はほとんど読む事が出来ません。樋田直人先生の御著書にモットーが詳しく解説されていますのでそれだけが唯一の頼りです。
甲冑や武器が描かれているものが多いので、そのデザインの格好良さも魅力なのですが、その図像内の象徴、寓意、物語、暗号を解読し、票主の人物や哲学、メッセージなどを読み取るのも蔵書票収集の楽しみの一つなのです。
 
1700年代の紋章型蔵書票です
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マンガのアームズ好きでしたね Armsって武器を意味するんですね
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紋章学の起源は戦闘に参加している者の顔が兜に隠れている際に個人を識別する必要性、にあったそうです
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岩石オープンではありませんバーバリアンです
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現代まで紋章型は制作され続けています これは19世紀後半 P.VOIGT
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紋章型の傑作です 素晴らしいエッチング技術です
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盾と兜のデザインも様々です
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票主の悦楽

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蔵書票は票主と呼ばれるクライアントが版画家やデザイナーに制作を依頼して作られます。蔵書に貼る枚数と予備、コレクターの場合は交換用等も含めて制作されます。最低50枚位から数百枚まで、1図柄でかなりの数が作られるわけです。人気の作家や凝った図柄の場合は当然値段が高いわけで、票主になるという事はそれなりに財力が必要なのです。
蔵書票蒐集が今一つメジャーな趣味にならなかった理由がこの部分なのです。基本的にトレードで蒐集するので、交換用の自票を持たなければ話にならないのです。
現代では交換以外に売買で手に入れる事が出来るようになりましたので、ようやくコレクターの裾野が広がる時代が来たのかもしれません。
多くの作家に蔵書票を発注する票主はパトロン的要素があり、版画家にとっては大変ありがたい存在でした。中には自票を集めて私家版の蔵書票集を作成した方もいらっしゃいます。いつかそのような票主になりたいものです。
本日ご紹介するのは、そんな私家版蔵書票集の逸品「Klaus Stiebeling氏の蔵書票集」です。これは日本在住のドイツ人クラウス・シュティーベリン氏が1980年に限定100部で作成した自票集です。5人の作家によるもので、そのメンバーは大変贅沢で、クラウス氏の美学が明確に表現されています。
 
 
古沢岩美さん1912-2000  日本シュールレアリスム界の先駆者です。洋画家としては珍しく多くの蔵書票を残されましたイメージ 3
 
篠原佳尾さん 1933-2005 加納光於に師事し銅版画を学びました。 1960年代に瀧口修造、澁澤龍彦、 土方巽らと出会い、生涯を通じて親交を結びました。
 
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山本六三さん1940-2001 の傑作です
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言わずと知れた日本蔵書票界の至宝アルフォンスイノウエさんです
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                  現役バリバリ多賀新さんです
 
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残念ながら惜しくも3名の方が故人となられました。あらためて選者クラウス氏の審美眼に感服します
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書物愛幻想 Arthur Henne

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Arthur Henne1887-1963
アルトゥール・ヘンネはドイツ ドレスデン出身の画家、版画家です。
ドレスデンの宮廷役人の息子として育った彼は、早くから芸術の道に進む事を決意し、貴族階級を捨てドレスデン芸術アカデミーに進学します。
彼の描く風景画は、濃密な大気光と叙情的なリアリズムによって特徴付けられ、ザクセンのカミーユ・コローとも例えられる程でした。しかし第二次大戦末期の1945年、ドレスデンの大空襲によって、彼のアトリエも作品のほとんども焼失してしまうのです。
戦後、彼はひたすらドレスデンの街や風景を描き続けます。まるで再び失われてしまうのを恐れるかのように。残された風景画やエッチングを見ると、その技量と共にいかに彼が故郷の風景を愛していたのかが伝わって来ます。
彼の蔵書票はリアリズムから一転し、空想的な世界を多く描いています。書物をモチーフにしたものが多く、緻密な描写力はそのままに、幻想的で不思議な世界を構築しているのです。
 
エッチングの技術は流石です
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愛書家の悪夢ですね ある意味本望かも
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ロードオブザブック
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図書館警察や華氏451度を思い出します
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戦争の暗い影も感じられます
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風景を描いた作品はやっぱり上手いですね
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Henneの銅版風景画です
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BIBLIOTHECA GRAPHICA 気谷誠 氏の残像

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気谷 誠先生は博覧強記の美術史家にして愛書家、そして西洋古書や版画の大収集家でもありました
蔵書票についても大変造詣が深く、次代の蔵書票研究を担うべき逸材でしたが、大変残念な事に2008五十四歳で早世されました。
気谷先生のブログは有志によって現在もネット上に残されており、故人を偲ぶ為だけでなく、その内容の面白さから今でも訪れる方が多数いらっしゃいます。
その中の蔵書票に関する記事も、木谷先生ならではの膨大な知識に裏打ちされた含蓄のある内容で大変勉強になります。
今日はそんな記事の一部を抜粋してご紹介致します。
 
ビブリオテカ グラフィカ (2008525日)より引用↓
 
先ごろ某古書店東京の棚を覗いていて興味深い製本雑誌を見つけた背のタイトルには仏文でフランスの蔵書票とあるが中身はフランスの雑誌代の書物3冊とイギリスの雑誌本の虫を合冊製本したもの前者現代の書物の記事のなかには蔵書票に関してオクターヴユザンヌが執筆した現代の蔵書票no.19, 1891.7新しい蔵書票no.24, 1891.12といった文章が含まれている ~中略~
 
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 なおこの本の裏表紙の見返しには一枚別の人物の蔵書票が貼られているこちらは文字だけが刷られた味気ないものだがその文面が気にかかるこの本はバーナードケーヴの蔵書の一冊であることに御留意くださいこの書面を読んだ人は書棚を空けて私を待っている御主人のもとへ私を返してあげてください。」とありケーヴ氏の住所ロンドンが記されているなんとも用心深い愛書家もいたものだまるで犬の首に下げられた迷子札である書き込みによればケーヴ氏はこの本を1957年に手に入れたとのこと氏の蔵書中1282番目の本らしいすでに数十年以上も前の話だから今となっては無効かと思ものの後世の所蔵者に一抹の不安を抱かせる文面ではあるもちろんわたしはケーヴ氏と一面識もなくましてや書斎を訪れたこともないことを申し添えておく
                                  気谷誠 著
 
いやー面白いですね。
文字だけの一見つまらない蔵書票かと思いきや、なんとも洒落てやんすね。
次回そんな文章だけの蔵書票をピックアップします。

※全文をお読みになりたい方は http://bibliotheca-g.jugem.jp/

蔵書票コピーライティング集

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蔵書票コレクターはつい絵柄にばかり囚われがちなのですが、一見味気ない文字中心の蔵書票にも、あなどれない面白い文章があるのです。
今回はモットーや箴言とはまた別の、ユニークな文章の蔵書票を集めてみました。
 
※尚私は語学がからっきしなので、翻訳はご自身でお願い致します。
 
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およ
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あえて単純な絵が怖い でもこれ蔵書票?
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脚がかわいいです
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絵も洒落てます
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※是非皆さんの翻訳を教えて下さい、お願いします。

イベリアの青い風 Josep Triadó Mayol

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Josep Triadó  Mayol1870-1949
ジョセフ トリアド マイヨールはスペイン、バルセロナ出身の画家、デザイナーです。
アレキサンドル・デ・リケと共に、スペインでのモダニズム、アールヌーボーの啓蒙に貢献しました。
1902年、マイヨールはリケと数人の仲間と共に「イベリアexlibrists協会」を設立し、蔵書票の専門誌「Revista Ibérica de Exlibris」を創刊します。
この雑誌は1903年から1906年まで季刊で3年間しか刊行されませんでしたが、蔵書票の調査研究だけでなく、当時グラフィックデザインの先進国だったドイツ、イギリス、フランス等の最新の蔵書票を絵入りで紹介しました。それは結果的にアーツ&クラフツ、アールヌーボー、ジャポニズム等の様々な芸術運動をスペインに紹介する役割を果たしました。
ウイリアム・モリスを尊敬するマイヨールの蔵書票はアールヌーボー調で、リケ、ミュシャ、ビアズリー等の影響が顕著に見られますが、スペイン的?な装飾的構成と古典絵画の影響も感じられ、とても魅力的なのです。
 
聖母マリア像のようです 票主がマリアさんですね
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リケに師事していたので画風が似ていますね
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宗教画の影響も受けています
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マイヨールの自画像です
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古典絵画、銅板画の研究も伺えますね
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青い風ってのは勝手なイメージです

京都浮世絵師伝説 柳田 基

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柳田 基 さんは1940年生まれ、京都出身の版画家です。
浮世絵の伝統を現代版画に受け継ぐ作家で、日本の蔵書票作家の中では特に好きな絵師です。
一見シンプルな板目木版ですが、多色刷りは大変な手間と根気が必要な作業ですし、シンプルゆえに個性を出すのが難しい世界でもあります。
京都を描いたどこか懐かしい風景は、レトロと一言では言えない深い味わいを醸し出しているのです。
 
画面の切り取り方が完璧なのです
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時間が閉じ込められています
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土門拳の写真を思わせますね スナップとしても一流です
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この赤は日本ならではの紅ですね 諸行無常です
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小町通りの昭和残照

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小町通りも次々に新しいお店が出来ますが、変わらない風景も残っています。
昔はちょっと入った所に小さいパチンコ屋さんがあって、その場末の雰囲気が好きだったのですが、今はもうありません。最近は御成通りの方が好きです。
 
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まだ残ってるかなあ
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場所は探して下さい
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骨董店のウインドウです
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美味しいお店です
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Stardust Exlibris

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夏の夜こんな蔵書票はいかがでしょうか
曲はナットキングコールで
 
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Robert Budzinski

イルフのくにの武井武雄

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武井武雄(1894-1983
武井武雄さんは長野県平野村(現岡谷市)出身の童話作家で童画家、版画家、造本作家です。

裕福な地主の家に生まれましたが、幼い頃は病弱でほとんど外で遊べず、友達もあまりいませんでしたしかたなく妖精ミトという想像の友達を創り出し、空想の中で一緒に遊んでいたそうですこの経験が童画を描く原点になったのではないかと言われています

東京美術学校(現東京芸大)西洋画科卒業後の1922年、東京社が創刊した絵雑誌「コドモノクニ」創刊号のタイトル文字と表紙絵を担当しその後絵画部門の責任者となります。

私が子供の頃は「キンダーブック」や「赤のっぽ青のっぽ」、武井さん挿絵の、三匹の小豚、ピノキオ、等の童話本が家にあって、幼児期の記憶に結構鮮明に刷り込まれています。なにしろ武井さんの絵はよく見るとかなりシュールでインパクトがあるのです。私は大人になって彼の絵に再会した時、その魅力にすっかりはまってしまいました。今見ても全く古くないのです。むしろ新鮮でおしゃれで詩的、そしてなんと言ってもかわいいのです。

武井さんは童画だけでなく、刊本(印刷、装丁、函等全てを表現の一つであると考え制作された作品としての本)や、玩具も製作し、蔵書票も数多く残しています。武井さんの板目木版画による蔵書票は素朴でユーモアがあり、彼の童画と同様に、人の心を暖かくする力を持っているのです。

 
第三書票集の表紙です 素敵です
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絵本作家だけでなく、手塚治虫さんやさくらももこさんにも影響を与えました
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出身地の岡谷に武井さんの記念館「イルフ童画館」がありますので是非ご訪問下さい。
 

E=mc²  Erich Büttner

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Erich Büttner (1889-1936
エーリッヒ ブットナーはドイツ出身の画家です。
1906年から1911年まで、ベルリンの工芸博物館のスクールで、かのエミール・オルリックに師事しました。
1908年頃からベルリン分離派の一員として活動し、ダイナミックな色彩とフォルムを特徴とする、表現主義的?肖像画が高く評価されました。
油彩だけでなく、銅版画、蔵書票も製作し、マニアの間ではアインシュタインの蔵書票を製作した事で有名です。
彼の蔵書票は独特の線表現によって観念的な世界が表現されていますが、見方によっては緻密に計算された分析的表現とも言えます。そのあたりがアインシュタイン初め理数系、医学系のクライアントに人気があった理由かもしれません。いや勝手な想像ですが。
 
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彼の自票です 螺旋DNAです
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アインシュタインの蔵書票です
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銃と蔵書票

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人類の歴史はそのまま戦争の歴史でもあります。20世紀に入ってからは2度の世界大戦を経験し、近代兵器、大量破壊兵器によって多くの人命が失われました。それにも関わらず人類は戦争を続け、21世紀の今日まで未だに戦火は止む事を知りません。
時代や国によって描かれ方は違いますが、剣と騎士を祖として、蔵書票にも様々な形で戦争は描かれて来ました。
 
Charles Buckles Falls (18741960) が描いた、軍人用図書館の蔵書票です。
チャールズ ブックレス フォールズはアメリカのデザイナーで、米軍の為に多くの軍宣伝画を描いています。
 
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戦争中画家や芸術家が、国威発揚の戦争画や軍のプロパガンダを描く事は各国で当たり前に行われていましたが、戦後、戦勝国の芸術家は当然何のおとがめも無く、敗戦国の芸術家のみ戦犯扱いを受けました。日本でも藤田嗣治や小磯良平らがやり玉にあげられましたが、画家以外にもドイツの映画監督レニ・リーフェンシュタールや指揮者のメンゲルベルク等も糾弾されました。傑出した才能あったればこそ時の権力がそれを利用したのですが、権力が倒れると諸共に滅んでしまうのは必定なのでしょう。それは本来芸術の価値には何の関係も無い事なのですが。
  
城塞に設置された銃です
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本と銃と剣です  Arthur Henne
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真夏の夜の悪夢 Max Schenke

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Max Schenke (1891-1957

マックス シェンケはドイツ出身の画家です。

1910年ドレスデン王立アカデミーに入学し、天才Richard Müllerに師事しました。油絵、銅版画、リトグラフ等表現方法は多岐に渡り、エドガー・アラン・ポーの小説の挿絵も描いています。

蔵書票も銅版画を中心に140点以上製作しています。

師匠のMüllerと比較すると地味ですが、それでも弟子らしくかなりダークでシュールな画風です。
若干コミックタッチですが、人間の愚かさ、社会や心の闇等を、風刺と皮肉の効いた画で描いています。
 
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動物画も得意でした
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制作途中の試作です 
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何かの小説の一場面らしいです
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EXB48 蔵書票の美女たち 1

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蔵書票の中の美女たちを48人集めてみようと思います。 EXB48はExlibris Beauty 48の略です。
尚選定基準は私ゲルべの趣味による独断でございます。

※バイロスとアルフォンスイノウエさんは美女だらけなので、各1名選出にします。
 
本日は3人です
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48人集まったら総選挙です

2次元の彫刻家 Bruno Héroux

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Bruno Héroux(1868-1944
ブルーノ・ヘルーはドイツ出身の画家、版画家、グラフィックアーティストです。
ライプチヒの王立芸術アカデミーで学び、木版画、銅版画を得意としました。
その卓越したデッサン力、細密な描写技術は若くして非常に高い評価を得、医学書や解剖学書の図版を任されるほどでした。マックス・クリンガーと並ぶエッチングの第一人者として活躍し、後に母校王立芸術アカデミーの教授となります。多くの後進を育成し、蔵書票も200点以上制作しています。
第二次大戦末期の1943年、ライプチヒへの空襲で、彼の版画原版はほとんど失われてしまいます。そのショックからか翌年75歳でこの世を去ります。
彼の蔵書票は文学や神話伝説、ワーグナーの楽劇等幻想的な題材を選ぶ事が多かったのですが、細密な人体描写はリアル過ぎてグロイほどです。スーパーリアルにファンタジックな世界を描くこのスタイルは、後世のフランク・フラゼッタや生頼範義などのSFアートの元祖とも言えます。
 
ワーグナーですね
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これもワーグナーがモチーフの銅板画です
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木版です 銅板と変わらない細密度です
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彼の自票です ドレを彷彿とさせますね
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蔵書票騎士団

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ヨーロッパの騎士たちは様々な神話伝説、物語に登場し、絵画や映画、コミック、ゲーム等にも頻繁に描かれて来ました。厳密には騎乗した戦士を騎士と呼ぶのですが、剣や槍を持って甲冑を着けた姿が日本人の一般的な騎士のイメージでしょう。
現代日本の漫画、アニメにおいて騎士のビジュアルイメージは非常に重要なモチーフで、元祖巨大ロボットもの、鉄人28号、マジンガーZの頭部はヘルメットの変形ですし、ガンダムのモビルスーツ、ボトムズの装甲騎兵等も完全に機械騎士です。宇宙の騎士テッカマンなんてそのまんまです。ロボットものは挙げればきりがありません。それらを視て育った世代に甲冑萌えが増えているそうで、ベルセルクやクレイモアのようなコスチュームプレイ漫画も人気です。

蔵書票においては、初期には紋章盾と一緒に甲冑やヘルメット、剣等がパーツで描かれる事が多かったのですが、19世紀中頃から徐々に全身像の騎士が多く描かれるようになりました。
これはアーツ&クラフツやアールヌーボーの流行によって、それまで紋章型が主流だった蔵書票に、文学性やデザイン性の高い派手な絵柄が求められた事と、イギリスに興ったラファエル前派の画家達が描いた、リアルな中世のビジュアルも少なからず影響しています。
セント・ジョージ伝説、アーサー王と円卓の騎士、ワーグナーの楽劇にも登場する神話の騎士ジークフリード、指環物語のアラゴルン等、とにかく騎士はかっこ良くて絵になるので、ヒーローを求める大衆には絶大な人気があったのです。
 
ちなみに私は映画ハイランダーの悪役騎士クルガンが好きでした。
 
Emil Doepler
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Oskae Roick
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漂泊の騎士ですね劇画タッチ カッコいい~ Andreas Paul Waber
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Karl Litter
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Karl Blossfeld 
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Franz Poledne
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S Alabaster
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